会長の一言2番

「初亀を楽しむ会」

私事ではありますが、執筆業なぞをやっていますと、11月後半から12月にかけて、
いわゆる「年末進行」といって〆切が早まるのが通例です。
そのため毎年この時期になると、酒を一滴も飲めない日が続くのですが。
そんな中でもなんとか時間を捻出して、与太呂の初亀の会に出させていただきました。 


私が与太呂会に参加するようになってから、12月といえば初亀さんのお酒を楽しむ事が 

ずーっと恒例となっていまして。
今年も期待どおりの繊細かつ濃い味、しかも味のバランスの良いものだったと思い、
満足させていただきました。

特に兵庫山田錦を磨いた大吟醸、純米大吟醸の「愛」「滝上秀三」「亀」などの、
蔵元さん自信の酒は、味の乗りも最高で。
おそらくこんなに酒に渇いた状態でなくとも、非常に満喫できたであろう秀作ぞろいで 

あったと思います。

与太呂さんの出してくれた肴は、北海道の生牡蠣、鱸の焼き物、紅芋とじゃこのかき揚げ
など、そのクラスの酒に合わせて、相乗効果で旨みを増す感じだったのも嬉しかったです。

私などは数少ないのですが、いくつか蔵元さんを訪ねさせていただいて、
日本酒造りの難しさ、気候、米の出来具合などなど、なかなか思うようにはいかない
という事が、ほんの「さわり」程度に知る事ができたのですが。
そんななかなかままならない日本酒という生き物造りの中で、毎年こんなふうに
期待されて、その期待どおりに美味い酒を飲ませてくれる、初亀さんという蔵の持つ底力に、
やはり「さすがだなぁ」という感想を持ちます。

杜氏の滝上さんはもう75歳ということでしたが、酒飲みの勝手な希望としては、
この先もできるだけ長く初亀の今の味を楽しめたらなぁ・・・と思わずにはいられません。

とは言いつつ、日本酒ってこの「限りある」ものだからこそ、面白いということも
あるんでしょうね。
ですから今の美味さを今じゅうぶんに味わって楽しむことが、最上の事なのかも
しれません。
というわけで、我が家では今度のお正月も「亀」で飲み初めしたいと考えています。


与太呂会会長 武林武士 


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